PCやPCのパーツ(部品)がうまく動かなかった時、「相性問題」という言葉をよく聞くと思います。
さて、この「相性問題」とは一体何でしょうか?
相性問題、と言われると、正常な部品同士でも部品の組み合わせによっては相性があり、うまく動かないことがある、と思ってしまうかも知れませんが、実際にはほとんどの場合部品の品質が悪いことが相性問題の原因です。
つまり相性問題が発生した場合、厳密には、そもそも正常な部品同士の組み合わせではない可能性が高い、ということです。
例えば、コスト削減のためにテスト段階を大幅に削減して世に出された製品、テストを通過できなかったがバルク品として激安で世に放たれた製品、そもそも設計が誤っている製品、製品の発売後に搭載しているチップにバグが見つかった製品等々、相性問題を生じさせる製品は、そもそも根源的に問題を抱えている場合がほとんどです。
従って、相性問題が発生したとしても、きちんと調べれば、「相性」などといったものが原因ではなく、特定の部品の特定のヶ所に問題がある、ということを突き止めることができますが、そんなことをするのは面倒くさ過ぎるので、相性問題と言って済ましている、というのが相性問題の正体です。
これは逆に考えると、相性問題を生じやすいパーツというのは、正常なパーツではないけれど、多くの組み合わせで正常に動作するパーツ、とも言えます。
メーカー各社には相性問題を生じさせない製品のリリースに努めて欲しいところですが、しかしこうした製品が存在することこそが自作PCの醍醐味ですね。
こういった製品が存在するお陰で、我々自作PCユーザーは思わぬ安値で製品を購入できたり、超激安でPCを1台組み上げたりすることができる訳ですし、このパーツはあのパーツと相性悪いから、こっちのやつを使おう、とか考えながら組み立てるのも楽しいですよね。
全てのメーカーがバッチリ設計して厳格なテストを通過した高価な製品だけを世に出すようになってしまったら、自作PCユーザーとしては、それはとてもつまらない世界です。
相性問題とは結局のところ、特定のパーツの不具合なので、相性問題として諦めなければ、自力で解決できる場合もあるかも知れません。解決までは至らなくても調べ上げることで、その原因までは突き止めることはできるでしょう。その面倒くさいことをするかしないかはユーザー次第ですが。