NVMeって何!?
と思ったので調べてみました。
ざっと、検索してみたところ、SSDとNVMe、M.2接続とNVMeが混同されている感があったので、その辺を重点的に整理してまとめておきます。
目次
最初にまとめ
単語 | 何か? | 同種の単語 |
---|---|---|
NVMe | 転送の規格 | SATA、IDE |
M.2 | 端子の規格 | PCIスロット、USBコネクタ |
SSD | ディスクの種類 | HDD、FDD |
「NVMeという転送規格を採用したM.2コネクタに接続して利用するSSD」という製品が圧倒的に多く流通しているため、この3者、特にNVMeとM.2が混同されている感がありますが、NVMe=M.2でもM.2のSSD=NVMeでもありません。
M.2コネクタに接続する製品でもSATAを採用したSSDはあるし(つまり従来のSSDと転送速度は変わらず)、M.2コネクタに接続しなくてもNVMeを採用したSSDもあります(M.2コネクタには接続しないが、従来のSSDより高速)。
NVMeとは
まず、NVMeとは、Non Volatile Memory Host Controller Interfaceの略で、従来のSATA接続よりも高速な転送を行うことができる転送の規格です。
そして、この規格を採用したディスクは従来のSSDよりも高速な転送を行うことができる。
つまり、NVMe接続のSSDは速い!
ということです。
NVMeは転送の規格名であってディスクの種類ではない
最初自分はNVMeというは新しいディスクの種類だと思っていたのですが、実際のところNVMeというのはディスクの種類ではなく転送の規格名でした。
どうしてそう思ってしまったのかというのは、現状NVMe接続のデバイスは基本的にSSDストレージしか世に出回っていないため、「NVMe=NVMe接続のSSD」のような扱われ方をされることがある、というのが原因ではないかと思います。
転送の規格名なので、IDEやSATAと同じ種類の単語です。
M.2も端子の規格名であってディスクの種類でない
同様に、M.2もディスクの種類ではなく、接続端子の規格名です。ちなみにエムドットツーと読むようです。
NVMeはどんな通信方式で転送を行うか、という規格を定めたものですが、M.2というのは接続端子の形状を定めたものです。
そして、M.2コネクタに接続するデバイスは現状NVMe接続のSSDが多いことから、「M.2=NVMe接続のSSD」のような扱われ方をされることがある、ということだと思います。
接続端子の規格名なので、PCIスロットやUSBコネクタと同じ種類の単語です。
M.2でもSATA接続のSSDはある(M.2でもNVMe接続とは限らない)
さて、ここで自分が嵌まりそうになった罠を一つご紹介。
M.2コネクタに接続するSSDは従来の2.5インチのSSDと形状が全く違うため、「M.2コネクタに接続するSSDは新型のSSDで、従来型のSSDより高速に違いない!」
と思ってNVMeではないSSDを買おうとしたことがあったのですが、これは前述の通り全然そういうことではないんですね。
M.2コネクタに挿さる形状をしていても、NVMe接続とは限らないし、NVMe接続ではないSSDであれば、それはSATA接続のSSDということなので、転送速度の面では、SATA接続のSSDと何ら変わりない、ということです。
間違えて買いそうになっても、SATA接続のM.2コネクタに接続するSSDとNVMe接続のM.2コネクタに接続するSSDでは価格が全く違うため、途中で何かがおかしいと思って気付くとは思いますが。
自分の欲しい製品をよく見極めて
M.2コネクタに何かを接続したい、という人はおよそ次の二通りだと思いますが、当面は紛らわしい状況が続きそうなので、自分が欲しい製品をよく見極めて購入するようにしましょう。
- とにかく速度第一、NVMeのSSDを使いたい(M.2コネクタに挿さる、NVMe接続ではないけれど安価なSSD、みたいな製品は求めていない)。=> M.2コネクタに挿さるNVMeのSSDを買うべき。
- 省スペースのためにM.2コネクタにNVMeではない安価なSSDを接続して使いたい(M.2コネクタ余ってるし。)=> M.2コネクタに挿さるSATAのSSDを買うべき。
個人的には今のSSD回りの状況は、AGPスロットが健在だった頃の状況に少しダブって見えて少し懐かしいです。あの頃も「これからはグラボの接続はPCIスロットじゃなくて、AGPスロ・・じゃなくてやっぱりPCI-Express!?どのグラボを買えばいいんだ!?」みたいな感じで色々訳分かんなかったです。